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資料を抱え、一枝は肩を落とし校長室に向かっていた。
白髪を掻き揚げ、抱えている資料を見やる。
原朱実、十六歳、女性。
(う〜ん……エネルギー総量は高いけど、コントロールに難あり、か……『グリンガム』は動いてたけど、操作が難しそうだったし)
コツを教えるのは、少々てこずりそうだ。
紙を捲ると、栗山誠二の名がそこにはあった。
(……神経適合率は八十二%で、今回の生徒の中ではダントツのトップだけど……)
資料に書かれている、『協調性に難あり』の文字に眼を落とす。性格検査をした際に、協調性の項目で最低点を記録したのも彼。神経適合率の高さがなければ、まず間違い無く不合格になっていただろう。
難しい顔で三枚目。白名香。
資料に書かれている年齢は二十三歳。
(エネルギー総量もそこそこあるし、コントロールが良い……でも、性格検査では引っ込みがち、消極的って出ていたけど……どうして『インヴィテイション』になったのかな? 大学も出ているのに)
大人しい感じの人間が入学してくる事はままあるが……いつもビクビクしている彼女とは、コミュニケーションをきっちり取る事がキーポイントになりそうだ。
そして……四枚目……八神勇樹……溜息が自然と出てしまった。
(……神経適合率は最低ラインの五十%をかろうじて越えている程度……エネルギー総量も並み以下。コントロールは並み、状況判断力が高いのが、救いと言えば救いだけど)
今回の生徒の中で、予想戦闘能力の最低点を出したのが、勇樹。
全員が何かしらの欠点を抱えている。
朱実に関しては、時間さえかければどうにかなるだろう。むしろ、エネルギー総量の高さからいって、コントロールのコツさえつかめば、前途有望な『インヴィテイション』になるだろう。
香は……自信はないが、コミュニケーションさえ取れれば、なんとかなる。身体能力は高水準なのだから。
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