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浮いて、たった数歩歩いただけなのに、身体が重い。銃を撃った時も、身体がだるく感じられたが、その比では無い。
(武器やマント使うと、体内の電磁波を中和線に変換する事でエネルギーを消費するってのは講義で聞いちゃいたが……)
……聞くのとやるのとでは、大違いだ。
どうして香はあんなに走り回る事が出来て、誠二は浮き続け、朱実もあんな疲れそうな浮き方を維持出来るのか?
「大丈夫、ですよ」
肘に手を突き、重い腰を上げる。疑問は胸のうちにしまいこみ、勇樹は疲労の濃い顔色で答えた。
「……じゃあ、お願いするね」
そう言って、一枝も宙に浮き、香よりもずっと早い速度で空を走破しはじめる。
……五日前は、仮想共鳴体と戦い、自身の攻撃力のひ弱さを知った。共鳴体の急所である電磁核を撃たなければ、まず、一撃では仕留め切れまい。
今日は今日で、スタミナの無さを知った。数分休んだのに、いまだに回復しない事からも、回復力もそう無いらしい。
……こんなんで、借金を返せるのだろうか?
返す前に、死んでしまう確率の方が高いのでは?
いや、そもそも、スクールを卒業出来るのか?
浮かび続ける朱実と誠二を見つめ、勇樹はどうしようもない不安を胸に抱えていた。
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