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「えー、武器の扱いも五日間の授業を通じて、そこそこ慣れてきたと思います。そこで今日は重力制御ブーツの扱いと、浮力調整用のマントの操作について訓練して頂きます」
「なんだ、それは?」
ヘッドギアをつけ、ジャケットを着込んだ誠二はつっけんどんに尋ねる。模擬戦闘ではないため剣を持ってはいないが、いつもの仏頂面は健在だ。
「あんたそのくらい勉強しなさいよ!」
横槍を入れる朱実が講釈を始める。
「共鳴体の中には、空を飛ぶのもいるのよ。そういうのを追っかけるのに必要なのが、『重力制御ブーツ』と『浮力調整マント』じゃない」
「朱実さんが言ったとおりです。まあ、説明するのは置いておくとして、まずは私が実演してみましょう」
そう言ってマントを身につけた一枝は、ヘッドギアを着用。『浮力調整マント』や『重力制御ブーツ』を、脳波によって制御するコントローラーの役割がこのヘッドギアにはある。『スキャンニング・アイ』、電磁波から身を守る『中和膜』も同様だ。
スイッチをオンにすると、一枝の足がゆっくりと床から離れた。
朱実は『キャァァァア!』と一枝を指差す手を振りながら興奮気味に奇声を発し、香はどこかモジモジとしつつも、珍しく自発的にやりたそうだ。誠二は『ふん』、と鼻を鳴らしただけ。勇樹はそのコツをつかもうとしているのか、無言でその姿を凝視している。
「宙に浮かんだ後は、重力制御ブーツで、空間の歪みを作り出し」
ゆっくりと、空中を歩き始めた。まるで見えない階段をのぼっているかのようだ。
「このように歩きます。実戦では、走る事が前提になりますが、今は宙に浮かんで、歩く事だけを心がけてください」
言いつつ、降りてくる一枝。
小さな、しかし天井がやけに高い演習室をキョロキョロと見渡し、周りに危険が無い事を入念に確認する。
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