インヴィテイション
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序章 憎む理由
誓約
サイン
邂逅
武器
自己紹介
難題
難題2
不協和音
双剣
選択
理由
前代未聞
浦沢
夢2
制御
制御2
弱点
戦う理由
天敵の巣窟
戦う理由2
難題3
父の死
赤点
退学?
落第通告?
活路
活路2
悪足掻き
NEWS
 香を援護するために、引き金を引くか。  自分が確実に逃げるために、香を見殺しにするかを。  その迷いは、共鳴体が香に攻撃するのに、充分な時間を与えてしまった。勇樹の網膜は、ゆっくりと、共鳴体の腕が振り下ろされるのを映し出していた。硬直し、動けぬ香の表情も。  刹那、その腕が、共鳴体の背後から伸びた鞭に絡め取られる。  それまでのスローモーションの光景が嘘のような早さで、幾筋もの鞭は共鳴体を拘束。床が抉れ、粉塵が巻き上がるほどの凄まじい打撃を繰り出す。  破片が飛び散る中、『グリンガム』を持った白髪の女性が床を蹴る。 誠二と戦っていた共鳴体に一足で接近した一枝は、共鳴体がこちらを振り向いた時には攻撃を仕掛けていた。八方向からの生物的な動きを、共鳴体は避ける間も無かった。共鳴体が破壊された際に生じる破砕音すら、『グリンガム』の連撃に掻き消されている。  さらにその後、数体の共鳴体が出現しようとしたが、出現とほぼ同時に『グリンガム』がその空間目掛けて動き、敵を完膚なきまでに破壊していく。  一分後。 〔レベル一五、クリアです〕  シュミレーションルームに響いた、機械的な声。  一枝は一息つくと、香に、勇樹に、誠二に顔を向け、 「どうして、こうなったのか、誰か、自発的に、教えてくれない?」  一言一言音節を区切り、にっこり、笑った。『グリンガム』を構える一枝の左頬が、微妙にヒクヒクと引きつっている。  背後に佇む朱実が、粉々になっている床を見つめている。 青い顔で、彼女は一枝とは対照的な笑みを見せていた。