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「さすがレベル十五だな。そこそこの歯ごたえはありそうだ」
その隙に香を抱え、勇樹は入り口付近まで後退していた。
腕から降ろされた香が、状況の把握が出来ていないのか、勇樹と誠二をキョロキョロと見比べている。
(……あいつなら、レベル十五でも大丈夫だろう。むしろ俺と白名さんがいる方が危ない)
勇樹は迷い無く室外へ逃れるため、共鳴体に背を見せる事無くジリジリと後退する。
その時、
「……あのままで……良いんですか?」
後ろから、遠慮がちな声が聞こえてきた。
驚いて背後を振り返ろうとしたが、勇樹はどうにか視線を向けるだけに留めた。ジッと見つめる香の視線は恐怖には染まっておらず、どこか勇樹を咎めているようだ。
「ここは安全な所に逃げるのが」
「栗山さんは、あのままで良いんですか?」
問いに、勇樹は苦い表情を見せる。
「……ああ、俺達は、このまま逃げる。いても、足手まといです」
なおもジリジリと後退を続ける勇樹だが、見つめる先では、誠二はいまだに動こうとしない。相手に隙が見当たらないようだ。
「でも、牽制くらいは……」
現に、先程は勇樹の銃撃を足掛かりに、誠二は共鳴体を切りつける事が出来たのだ。
「さっきみたいに弾かれるのがオチです。一撃で仕留められなければ、逆に危ない。俺達は逃げて、一枝さん連れてくるのがベスト」
「その間に、彼が殺される可能性もあるんじゃないですか?」
声音が変化した。香から普段のオドオドした空気が消え、どこか張り詰めたものが伝わってくる。
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